2020年 熊本県豪雨災害での活動報告

2020年7月3日夜から熊本県南部・鹿児島県全域にて、猛烈な雨が降りだし、4日未明、豪雨による災害発生の一報あり。当チームは、熊本県芦北町で被害発生の情報をもとに4日早朝6時より芦北町に向け出発。道中の高速道路にて熊本市消防隊と合流し芦北方面へ向かう。

写真1 写真2
 【写真】消防隊と合流  【写真】氾濫した球磨川
写真3 写真4
 【写真】冠水した道路  【写真】民家を巻き込んだ土砂崩れ
写真5 写真6
 【写真】土砂で流された風景  【写真】寸断された道路

午前11時災害地へ到着。状況確認。被災現場が広範囲に広がっているため、チームを3班に分けて活動開始。第1班は土砂崩れ現場での救助、医療支援、第2班は土砂崩れで孤立した地域へ歩いて医療・物資支援活動。第3班は車輌を使い、被災住宅や介護施設等への医療支援活動及び2Lペットボトル約100本の配布などの物資支援活動を行った。

写真7 写真8
 【写真】遮断された道の復旧作業 【写真】陥没した川沿いの道

その後、DMAT(厚生労働省または各都道府県により組織された災害派遣医療チーム)本部より、熊本県人吉市に医療支援を行えないかとの問い合わせあり。被災地域に他の医療支援がない事もあり当チームが対応となる。人吉市への道路がほぼ土砂により遮断され、鹿児島経由で人吉へ出動。情報収集のため水俣市役所と鹿児島県伊佐市役所に立ち寄り、宮崎県えびの市を経由して向かう。

写真9
 【写真】人吉市の避難所

4日20時頃、人吉市役所へ到着。人吉市には避難所が10ヶ所開設、約500人の被災者が避難されておいた。再びチームを三班で構成、各班により避難所を巡回、支援活動を開始する。避難所では健康チェックとバイタルチェックを行い、急な避難の為薬が不足している避難者には診察と処方医療支援を行なった。

写真10 写真11
 【写真】同系列病院1階フロア  【写真】2階の貯水タンクへ水補充

7月5日、氾濫した川沿いにて復旧作業を行っている中規模の病院あり。当院との規模が似ている事もあり復旧作業の支援を進言。支援を開始する。病院正面から1階フロアまで大量の土砂が流入し埋没。2階の高さまで浸水。同院の土砂撤去、洗浄を行う。また3階に取り残されている複数の入院患者あり、同患者の搬送を依頼されたため、3階から担架で8名の患者さんを搬送となる。また搬送先の大手病院においても1階部が浸水。更に断水していたため、500Lの貯水タンクと飲料水として2L約100本の物資支援も行い、人吉市での活動を終えた。

この度の豪雨災害によって被害を受けられました皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、被災された皆様の一日も早い復旧と復興をお祈りいたします。

医療法人栄和会 泉川病院